牧師室より

2024年04月28日

愛する皆さま

 

主の御名を心よりほめたたえます。

 

連日20度を超え、時には25度近くまで気温が上がる今の季節、町の中はまるで植物園のようにさまざまな花が綺麗に咲いています。今の時期だと比較的に遅い時期まで咲いている八重桜、排気ガスなんかに負けるもんかと言わんばかりに力強く咲いているつつじ、薄紅色の四葉の花びらが特徴のハナミズキをよく見かけます。陽当りの良い路地の片隅で可愛いピンクの花を咲かせている芝桜、塀の外まで顔を出して情熱的な赤い花を咲かせて存在感を猛アピールしているバラの花も目に入ります。

 

せっかくお花が綺麗に咲く季節になったので、今の時期しか見ることのできないお花を見に行くことにしました。目的地は此花区の舞洲にある大阪まいしまシーサイドパークです。ここでは毎年4月初旬から5月初旬にネモフィラ祭りが行われますが、ちょうど見ごろだという話を聞いたので、さっそく休みの日に妻と義理の両親と向かいました。あいにく平日なので義妹はお仕事です。申し訳ない気持ちもありましたが、妹の分まで楽しむことにしました。

 

開園時間に合わせて出発して梅田を通る下道ルートを選んで走ること約一時間、予定通りに舞洲に到着しました。駐車場に車を止めて少し歩くと風と共に海の香りがしてきました。そしていよいよ入口から入ると、丘の一面にネモフィラの淡いブルーの花が咲き誇っています。そのかわいらしい姿は花言葉の「可憐」に相応しいものでした。ネモフィラ祭りのキャッチフレーズのとおりに、青い空、青い海、そして青い花が、まるで三重奏のように感じました。空にかかっている飛行機雲を五線譜にして、涼しい春の風のリズムに合わせて揺れる花びらは、ソロパートを演奏しているようにも見えました。

 

私たちは皆、約束したかのようにスマホを手に持ってシャッターを押しました。写真を撮っているみんなの顔は満面の笑みそのものです。お花が大好きな母は少女のようにあちこちカメラのレンズを向けながら「こんな風景、初めて! 素敵だね!」と喜んでいます。ふだんはあまり携帯の写真を撮らない父も、さすがにこの綺麗な風景を見逃したくなかったのか、ちょっぴり恥ずかし気にガラケーを取り出して写真を撮りました。丘の間に整備された道に沿って丘全体を一周して、私たちは大満足しました。お昼はやっぱり大阪人らしく焼きそばとお好み焼きです。お好み焼き2枚、焼きそばは大盛りを2人前頼みましたが、すべて残さずペロッと完食しました。

 

野原の花がどのように育つかを考えてみなさい。働きもせず紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

(ルカによる福音書 12:27)

 

在主

林 尚俊

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